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地形学の視線で見たこと,感じたこと


by kumakuma1103

地理学会の巡検日記その5

次は,段丘礫層とローム層が
一度にみえる露頭。
もう30年ぐらい地層観察で使われている
超有名な露頭とのこと。
地理学会の巡検日記その5_d0179225_782172.jpg


ここでは,ローカルな富士山起源の
スコリア層(相模野第一スコリア)の下に
AT(姶良Tn)テフラが散っているとのこと。
ATは肉眼で判別できませんでした。



最後は,遺跡がある最低位段丘の
構成層とローム層の露頭。
地理学会の巡検日記その5_d0179225_18112011.jpg


地形屋なら下の白い地層は
基盤なので相手にしませんが,
この巡検ではこの地層についても説明がありました。
300万年前ぐらいの深海の地層。
地層はコンパクトな泥層。


地形的に面白いところは
水が浸透する礫層と
全く通さない泥岩の間から
水が湧きだしているところ。
地理学会の巡検日記その5_d0179225_182852100.jpg


礫層が自然のろ過装置となって
けっこうきれいな水のはず。
飲みませんでしたが。


ところでなぜ基盤である泥岩の説明があったのか?
それはUさんが調査しているから。
地理学会の巡検日記その5_d0179225_1831118.jpg

参加者が不思議に思っていた8つの人為的な穴。
実はUさんのサンプリングの跡。
古地磁気をはかるためにやります。


ということで,簡単ですが巡検を報告しました。
巡検の内容的には基本的なものが中心でしたが,
僕にとってはわかりやすく説明するテクニックが
勉強になりました。


説明していただいたSさん,Uさん
お世話になりました。
(といってもこのブログを見ていただけるとは思えませんが)
by kumakuma1103 | 2012-04-01 18:35 | 雑記